皆さんがラブジョイ彗星に夢中になっている間に春の銀河が観易い季節になってきました。

今回はS&T誌3月号に載っていたエッジオン銀河をひとつ紹介します。
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上の写真中央は、以前にも紹介したことがある山猫座のNGC2537銀河(Bear Paw Galaxy)です。
まるでクマの手のひらのように見える特殊な銀河でして、私の双望会参加時の深夜のおやつの一つになっています。
で、今回紹介するのは写真左スミに写っているエッジオン銀河IC2233です。

これはフラット銀河の代表格として挙げられるもので、縦横比は8.9対1。かなり細く、NASAではこの銀河もNGC4565と同様に"Needle Galaxy"と呼んでいるそうです。
フラット銀河とは米国の各州に散らばっている天文連盟(私はエバレット天文連盟に所属しています)を束ねているThe Astronomical Leagueが定義したもので、長さが40秒以上で縦横比が7対1以上の銀河。全天に170個くらいあり、有名なものとしては前述のNGC4565に加えてNGC4244やNGC5907があります。

写真のIC2233は13等級台ということでそれほど明るくないのですが、大きさが5分以上ある為、それなりに素晴らしく、S&T誌では10インチの望遠鏡での評価が7段階の3(数字が小さいほど観易い)でした。

Bear Pawの私の10インチの望遠鏡での評価は4くらいなので、空の良いところで、30cm位のドブを使って観れば、クマの掌と針を同時に捉えることができて楽しいです。(両者間の距離は17分ですので150倍くらいが良いかな?!)

それからこの銀河を観た後にNGC4565, 4244, 5907等を観てください。巨大さに驚くと思います。

なお、IC2233までの距離は地球から4500万光年。地球~太陽間を5cm(手のひらにのる程度)とすると、IC2233は実際の太陽のところ(1.5憶キロ彼方)です。遠いですね。Bear PawはIC2233の半分の距離ですね。
因みにこのスケールだとアルファ・ケンタウルス(地球から2番目に近い恒星)は手のひらから14kmのところになります。これでも結構遠いなあ!

もう一つ書くと、このスケールでの人間の大きさは0.0006nm。ウィルスが100nm位ですからウィルスよりもはるかに小さいもの(ウィルスを人の大きさに例えた場合のミドリムシ以下のもの)が太陽の距離にある銀河を望遠鏡で観察していることになります。何だか凄いですね。