Smalls, Next Doorの後は当日のメインであるVillage Vanguardへ向かいました。
上は開場の1時間半前の写真。待っている人が少しいますが、この人たちは予約をしていなかったので、私が予約した中では一番乗り!ワクワクしながら開場を待ちました。
席は一番前のかぶりつき、、。ピアニストは背中しか見えませんが、残りははっきりわかる位置です。
Village Vanguardでは演奏中の写真はNGなので、この程度の写真でご容赦ください。
さて、待ちに待ったRavi Coltrane Qaurtetの演奏が始まりました。
この場所は彼の両親が激しい演奏をしてLive at the Village Vanguard Againという名盤を作ったところですので、期待が高まります。
上の写真はそのアルバムジャケット。左から2番目が父親であるジョン、その隣のピンクのスカートが母親のアリスです。このライヴは1966年。今から49年前です。
話を演奏に戻しましょう。
大いに期待していたのですが、最初の曲は素人の私には難しすぎて何が何だかわかりませんでした。オリジナルの曲を即興で展開して行っているようですが、激しいわけでもなく、ゆっくりしたテンポでもなく、ただプレイヤーの緊張感がひしひしと伝わってくるだけのもの。何か凄いことをやっているのでしょうが、、。
次の曲も似たような感じ。最初にRaviが1音鳴らした後、ドラムがリズムを刻み始めます。4小節ごとに複雑になっていき、かなり難しいことをやっているのはわかりますが、何が凄いかわかりません。
するとピアノとベースが先ほどのRaviが鳴らしたKeyでユニゾン開始。全くずれることなく絶妙なタイミングでユニゾンできたことにプレーヤー2人はほっと胸をなでおろしたようでした。
3曲目も2曲目と同じ感じですが、ドラムスのJonathan Brakeが身体を全く動かさずに両手、両足で超激しいリズムを刻んでいるのが刺激的で観客はその虜に、、。
でも依然として難しく、私の隣の席にいた日本からお越しのにわかJazzファンの男性は寝てしまっていました。
なんだかインテリのテクニックを見せつけるだけのLiveだなあと思っていたら、、。
有名なスタンダードであるLush Life。
これを今どきの味付けでスリリングに演奏していきます。
ようやくわかりやすい曲でしかも期待通りのテーマ→Raviのソロ→ピアノソロ→ベース→ドラムスといった展開だったので、客も私もノリノリになりました。
Raviはしっかりとした指使いでテナーやソプラノを使い分けていました。
これは面白かった。
そして最後の曲、、。
やってくれましたよ、Ravi Coltrane!!
またオリジナルの曲に戻ったのですが、これが激しいのなんのって、、。
まさにシーツ・オブ・サウンド!!
お父さんのカルテットにいたElvin Jonesの他のプレーヤをあおるようなドラミングをはるかに超え、凄まじいビートを刻むBrakeにピアニスト、ベーシストものっかり、もはや神の領域。
聴いている方も息が止まりそうなくらい興奮して汗とともに涙が溢れます。
語彙力がなくてうまく伝えられないのですが、とにかくこれまで経験したことがないほど強いインパクトの演奏でした。
前回は有名なアーチストが演奏した場所で、素晴らしい演奏を聴けたということに感動しましたが、今回は本当にRaviたちのエンターテインメントにぶん殴られた感じでした。
これだけNY観光の目的は充分に達成したと思いましたが、翌日も面白ことが待っていました、、。
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