もうすぐふたご座流星群ですね。最近はマスコミによる宣伝も頻繁に行われているので、初めて星を観に出かける人も多いと思います。

今回は釈迦に説法状態ですけど、初めて出かけてきた人への対応を私なりに述べたいと思います。
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写真は例の40年前の50mmF1.4マニュアルレンズをニコン1に取り付けて撮ったカシオペア座全景。F2.8まで絞って30秒露出(ISO1600)。
肉眼で2等星しか見えていない空ですが、ETやM103、NGC663などたくさんの散開星団が写っています。
さて、話を戻しましょう。

①星の輝きを見せよ
"星がキラキラ"という表現を確認してもらいましょう。真珠のようなベガやシリウス、リゲルとかと黄色やオレンジっぽいカペラやアルデバランも良いですね。
それからもう死んでいるかもしれないベテルギウスは必見ですね。
ついでに星が誕生しているトラペジウム付近も観せましょう。

②土星や金星は絶対ウケる
お察しの通り、土星や金星はめちゃめちゃウケますよね。写真じゃないの?なんて尋ねられるので粋な返しを用意しておきましょう。「ウン、さっき空に貼っておいた」とか「だよね〜」とか、、。「写真より綺麗だろ!」というのは冷められます。

③月は必ずしもウケない
月のクレータは絶対ウケると信じている方がいらっしゃると思いますが、「でこぼこしていて気持ち悪い」と言われたことが何度もあります。科学的なことに興味がある人には良いが、それほどでもない人には低倍率で眩しさや大きさ、美しさを表現しましょう。

④名前のユニークなものを見せる
ET星団、コートハンガー、クレオパトラの目、キャッツアイ、クリスマスツリーなんていいですね。2重星団を見せるときに中に含まれるタコ星団(チブル星人)を紹介するのも良いのですが、まずはたくさんの星を味わってもらいましょう。

⑤一言添える
粋な言葉がより印象的にします。
例えばベガを見せるときに「織姫って牽牛より綺麗。やっぱり女性は輝いているよね」とか「平安時代に星を出発した光を観てもらいましょう」と北極星を見せたり、、。
スバルを見せるときに「この人たちずっと女好きなオリオンに追いかけられているんだよ!」というのもいい。
宇宙の神秘に興味を持っている人には天体までの距離をわかりやすく説明するのも良いです。「太陽と地球の距離を5cm(手のひらサイズ)とすると2重星団はハワイの距離にあるんだよ」とか「地球をスイカの大きさだとすると木星は20km離れたところだぜ」とか、、。
米国では遠い天体ほどウケました。
異性に見せる時に発する"くさい言葉"は別途ご紹介します。
でも決してしゃべりすぎてはいけません。主役はあくまで望遠鏡を覗く人ですから、、。

⑥自慢話にしてもらう
最近はこれが最も大事です。多くの人はその時の出来事をFBやLineで他の人に自慢したくなっています。
FBに載せるなら写真ですよね。月をコリメートで写してもらったり、星景写真に一緒に写ってもらったりしましょう。それからその日に観た天体の眼視イメージを送ってあげるのも良いですね(送るのはできるだけ早く、翌日とかにならないようにしましょう)。私のNikon1はWifiですぐにスマホに送れるので、現地で送付できます。天の川の写真と一緒に、、。送る為にアドレスも聞けちゃったりして、、。
「昨日XXで星を見せてもらっちゃった」といった自慢をする際、XXが特殊であればあるほど「いいなあ」と言われる可能性が高いです。そのXXの代表が高価な望遠鏡。「100万円もする望遠鏡で天体を見せてもらっちゃった!」ってセレブ感がありますよね。ただし、望遠鏡やアイピースの価格はあくまでさり気なくすり込みましょう(自慢話にならないよう)。

⑦その他
気流が悪い時にイライラしたり、ほんとはもっと見えるんだよと言ってはいけません。星の観察は一期一会です。
急に冷えた時の為にジャケットを準備しておくのも良いですが、女性にジャケットを貸すときには男物より女性用(妻や娘、姉や友人から借りたもの)にすると好感度大です。

さあ貴方も高級な機材と女性用ジャケットを抱えて郊外の星見スポットに出かけましょう!!
 
 
[追加]
上記を少し見直してみました。
 
最も重要なのは、望遠鏡を覗いている人のことを気遣うこと。こんな風に見えるでしょと言う押し売りやどんな風に見えた?という感想が言いにくい質問を止めて、黙って様子を見る。
もし面白くなかった時に返事がしにくいでしょ。(このことは以前に私のHPの天体鑑賞スクールで書きました。)
 
それから男性の癖に女性用の上着を準備するというのもちょっと変かも。へんなことを考えず自分のものを持って行くべきですね。