さて、ここでは望遠鏡に作用する荷重を示してみましょう。
ちょっと格好つけて英語で書きました。

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ドブに作用する最も大きな荷重は重力(Gravity:上の図の青矢印)です。特に最も重い主鏡と斜鏡、アイピース、ファインダーなどの重量を考える必要があります。
これらの重量は重心(Center of Gravity)を中心にしてシーソーのようにバランスします。これがドブの特徴ですよね。

このバランスした重力は常にドブに作用し、Side Bearingからロッカーボックスに伝えられ、最終的には地面に伝えられます。

この一連の伝達(ここでは重力の伝達)を荷重伝達と言い、荷重伝達経路のことを専門用語で荷重パス(Load Path)と言います。

私のドブのLoad Pathについては後日説明しますね。

作用荷重の話に戻りましょう。

ドブを使用する時にはOperation Loadを考える必要があります。この荷重は簡単に言うと筒先をターゲットの天体に向ける為に手でドブに力を加える荷重です。
私のドブは筒先の下部を持つことが多いので上の図の黄色い矢印のところに荷重が作用します。
ドブの方位を変える動きはロッカーボックスのところにも荷重が作用します。

荷重は構造物が変形したり移動すると抜けますので、このOperation Loadは筒先に力をかけてからドブが動き出すまでの短い時間に作用することになり、力の大きさもそれほど大きくありません。(ドブと異なりバランス式でない望遠鏡の場合は結構な力になる場合がありますが、、。)
大きくないから考える必要が無いと思うのは間違いです。これについても後日説明しますね。

さて図の中にCentrifugal Loadという文字がありますが、これはドブを動かすことによって発生する遠心力のことです。ドブを動かそうと力を加えると徐々に加速し、一定の速度で動いた後、動きを止めようとした際に負の加速度が発生します。
これが遠心力となって鏡筒に作用するのです。大きさはあまり大きくないのですが、繰り返し作用すると主鏡が動いたり、構造の結合部が緩んだりします。

最後は風(Wind)荷重です。
構造物に作用する風荷重については日本国内外の文献をいろいろと探しましたが、ドブに適用できるものは見つかりませんでした。
風は特にドブを振動させます。この振動についても後日説明しますね。

モーターでドブを動かしている人はこのモーターによるトルクを考慮する必要がありますが、私は使っていないので説明を省略します。

それから部品単体の運搬や組み立て時に作用する荷重も考えなければなりません。これについても後日書きます。

次回はLoad Pathについて説明する予定です。