さてUpper Cageの重量をトラス棒に伝えるまでの荷重伝達について説明します。
今回はアイピース、接眼筒及びファインダの重量は考えません。
荷重はベクトルですので、足したり分割したりできます。ですからアイピース等の重量については別で考えることにします。

下図をご覧ください。
上側の青い矢印が斜鏡の重量で、やや下方にあるのがUpper Cageの重量です。
重量は質量に重力加速度を乗じたもので、荷重の一種になります。
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青矢印の斜鏡の重量は構造的につながっている上方の黒色のスパイダー金具に伝えられ緑色の荷重に変換されます。
曲がっている細い緑の矢印は曲げモーメントを表します。前回説明したようにこの部位には曲げモーメントが発生している為あまり良い構造とは言えませんが、斜鏡の重量があまり大きくないので良しとしました。

緑の荷重はスパイダーによってUpper Cageの側面に伝えられ、オレンジの荷重に変換されます。この時緑色の曲げモーメントはUpper Cageの上方及び下方の偶力によって相殺されます。(説明が長くなるのでちょっと専門用語を使ってみました)

そしてオレンジの荷重は下側の2本のトラス棒に作用する圧縮荷重、上側の2本のトラス棒に作用する引張荷重となって下部のMirror Boxに伝えられます。

下側の青い矢印であるUpper Cageの重量も同様に赤い矢印の荷重に変換されます。

判りますでしょうか?

簡単に言うとドブソニアンの頭を下げさせようとする荷重は上側及び下側に配置されるそれぞれ2本のトラス荷重で下部に伝えるということ。
材料力学をかじったことがある人ならだれでも理解できることですが、この理想的な荷重伝達を可能な限りシンプルに行うようにするというのが私のドブソニアンの構造設計思想です。

次回は少しややこしいアイピース荷重の伝え方です。