ドブソニアンが考案された頃と今を比較すると、使用されるアイピースの重さが大幅に異なっています。また、ファインダーも大型のものを取り付ける人が増えていますので、以前に比べてアイピースやファインダーの重量の影響が大きくなっています。
しかるにこれに関する考察を国内外で見たことがありません。

そこで今回はアイピースの重量の伝達の仕方について考察してみます。
通常ファインダーはアイピースの近くにありますのでファインダーもアイピースとひとくくりにして考えていきます。

では下の図をご覧ください。
アイピースの重量は接眼筒からUpper Cageに伝わります。
私のドブソニアンは接眼筒が取り付いているところを含めてUpper CageがBox構造を構成しています(下図のこげ茶色の部分)ので、接眼筒からの重量(集中荷重)による鏡筒のねじり荷重(緑色の矢印)はBox構造全体に散らされます。
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この緑の荷重は斜めに配置された(ダイアゴナルと言います)8本のトラスにより圧縮又は引張荷重として下部のMirror Boxに伝えられるのです。

Upper Cageの剛性が充分でないとアイピースやファインダーの重量によって変形しますので私の望遠鏡のUpper Cageの剛性は必要以上に大きくなっています。

アイピースの重量による変形やそれに伴う光軸のずれはなかなか気づけません。光軸修正の時には軽い光軸修正ツールを付けて行いますからね。
私は光軸修正をするとき、接眼筒に力をかけて重量級アイピースが取り付いた状態を模擬してやっています。

因みに15~20等級クラスの小さな銀河の観察を趣味とするAlvin氏は、軽いアメリカンサイズのアイピースしか使わないそうです。
彼は120cmの巨大ドブを所有していますが、重くてレンズの多いアイピースによる像の劣化が気に入らないようです。