"赤銅色"、、、皆既中の月の独特な色を示す言葉。
スペシャル感があるだけでなく、わかりやすいのでこの数日はマスコミも多用していましたね。
もちろん月の色を指す専門用語ではなく、日焼けした肌を指すことも多いです。

赤銅色って、国立天文台が今回実施中のキャンペーンに使用しているダンジョンの尺度(Danjon Scale)のL Value 4の色(copper-red)の翻訳でもあるんです。
0Very dark eclipse. Moon almost invisible, especially at greatest eclipse.
1Dark Eclipse, grey or brownish in coloration. Details distinguishable only with difficulty.
2Deep red or rust-colored eclipse. Very dark central shadow, while outer edge of umbra is relatively bright.
3Brick-red eclipse. Umbral shadow usually has a bright or yellow rim.
4Very bright copper-red or orange eclipse. Umbral shadow has a bluish, very bright rim.
私は小学生の頃から赤銅色という子供には判り難い言葉に違和感があり、あまり使いませんでしたが、ダンジョンの尺度は国際標準的なところがありますので古くから天文学者が多用し、それが普及したんじゃないかな?
悪い言葉じゃないですが、日本には色を示す美しい日本語がたくさんあるのだから欧米が好む金属や血の色みたいなダイレクトな表現以外を使うっていうのはどうでしょうか。血の色って凄く判り易いけどね。

私が感じた昨夜の皆既中の色は以下の通りです。

赤橙色がベースで明るいところは橙色(よりオレンジ色に近い色)で、暗いところは闇の暗さが混ざった深い赤橙色。最も明るいところは白っぽくて若干納戸色も感じた。

以前も紹介しましたが、私にとって1989年の月食の色が最もカラフルでした。それこそターコイズブルーや深緑的な色も確認できました。(最近流行りのターコイズフリンジ(一定幅の青っぽい色)は観られませんでした。あれは過度にデフォルメされたものだと私は思っています。)
今回は常に雲越しということもあってあまり細かい色の変化を認識することができませんでした。それがとても残念。

以下に私が月の観察中に自動撮影した写真を貼ります。
この自動撮影を基に動画を作り、月が暗くなるにつれて周りの星が現れてくる様子を表現する予定でしたが、雲に覆われている時間が長すぎて駄目でした。

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