久々に構造の話です。

某社からウェイトレスマウント(赤道儀)が出てきましたね。
ウェイトレスって給仕係や待ったなしというのではなく、バランスウェイト無しという意味です。
ドイツ式赤道儀は鏡筒部が重くなればなるほど(実際の写真や観察に全く関係ない)バランスウェイト重量が増し、その運搬も結構大変です。
また、車で何時間も走って郊外に着いたらバランスウェイトを忘れていたなんていう経験をされた方も多いはず。
ですからウェイトレスなんて夢のような話です。

これはギヤ部の弾性変形を利用し複数の歯の(点ではなく)面でバランスが崩れている分の荷重を受けることができるというもののようです。ハーモニックドライブという構造のようですが、ギヤの形状(スプライン)の設計にも色々と工夫があると思います。

航空機構造もネジと孔の大きさの差を限りなく小さくして複数のネジで荷重を受けるように設計・製造されていますが、これには高い精度が必要であるため、価格は跳ね上がります。でも軽量化が可能となる構造です。

ですから赤道儀の価格が100万円なんて言われても「そんなもんかな?」と思ってしまいます。

星を眺めるくらいならば良いのですが、望遠鏡を使って撮影をされる方は若干の注意が必要だと思います。

実物を見たわけではないので何とも言えませんが、下の図の青い部品の曲げ・捩り剛性があまり高くないように思えます。(底部との一体モノでは無さそうですし)
イメージ 1
開発業者はしっかりテストしているので問題は無いのでしょうが、極軸から離れた鏡筒の上部等に重い部品を取り付けると青い部品の弾性変形が生じるので、鏡筒の向きを変えたら馴染むまで数分~数十分は撮影を中断する必要があるかも知れません。業者はどれくらいのシステムを想定しているのかな?耐荷重量は書いてあるけど、極軸からの距離も書いてほしいな。
それから三脚も大型のものが必須ですね。

因みに私のポタ赤もバランスウェイトがない構造ですので、大型の望遠レンズを使用する場合、三脚に負担がかかり、大型の三脚にする必要がありました。小さめの三脚では若干たわむのです。