認知心理学用語に知覚的盲目(Perceptual Blindness)というものがあります。
ヒトは何を見ようとしているのかよく判っていれば視覚による把握は容易ですが、あまり馴染みの無いものを見ようとするとなかなか把握し難いという傾向があります。
 
視覚というのは電気的刺激を受けた光子の集合体だけではありません。
複雑な神経系のことはまだよく判っていませんが、画像はその人が認識できるものとして解釈されなければなりません。 
 
例えば銀河の観察においてスパイラルアームやその一部が輝いているのを、眼が刺激として捕らえたとしても、脳が銀河は単なる淡い楕円形のものでアーム等は興味深くないと判断して無視することがあります。
加えてあるものを集中してみようとするとその周囲のものは無視される傾向があります。
船を知らない人は例え視界良好の海上で、かつ近くにあったとしても船をなかなか見つけることができないそうです。これを概念的盲目(conceptual blindness)といいます。ですから船が一般的でなかった頃はそれを島や馬に置き換えて認識したとのこと。
面白いですね。
 
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ここからは私見です。
小さな惑星状星雲を誰かに見せた時、なかなか認識してもらえなかったことはありませんか?知っている人にとっては倍率を上げて恒星とは全く異なるように見えたとしても、知識の無い人にはわからない。
また、大接近中の火星を100倍くらいで見せて、模様がうっすら見えるでしょ!と言ってもなかなか判ってもらえない。模様があることを写真等を使って説明しても駄目。
米粒のような小さなものの中の模様を注視した経験が無い人にとっては、どうやって把握すれば良いのか判らないのですよね。
Perceptual BlindnessとかConceptual Blindnessってこういったことを言っているようです。