全く凄い本が出版されました。

小雲夕著 DSO 観望ガイドブック「南天編」です。

 

南半球で見られる天体について日本語でここまで詳しく書かれた本は初ですね。付属のCD-RのデータをiPhone/iPadにインストールすればSkySafariというアプリの導入支援を利用して次々に天体の観察ができるというのも新しい。

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この本に興味を持たれる方々の年齢を考慮してか文字が結構大きく、「画像は省略するのでSkySafari経由でDSS(Digital Sky Survey)画像を見てくれ」という割り切りもイイ!

 

著者の長年の経験に基づき選定した紙質(夜露対策)や文字・写真の色(赤ライトを意識)はもちろん、消せるペンでメモが書き込めるように充分なスペースがあるところも流石としか言いようがありません。

 

掲載されている約290個の天体は著者が選定し、実際に豪州でご自身の望遠鏡を使って観察されました。

その様子を傍で拝見する機会がありましたが、「様々な天体を徹底的に楽しんでやろう!」という熱意が感じられました。

お金と時間をかけて遠征しても大小マゼラン、ηカリーナ、ω星団や宝石箱等を観るだけじゃもったいないですからね。

 

価格に比べて本の質が高過ぎる為、黒字になる可能性は低いと思いますが、是非手に取って著者のこだわりを感じて頂けたらと思います。