2018年08月

Semi-Final Game1は日曜に行われました。

5年もかけてオフェンスNo.1チームに仕上げていった(Sue Bird談)シアトルは、ディフェンスも素晴らしく、仕掛けられたスクリーンに対してほぼ全てスィッチで対応しますが、その後のローテーションが早くてなかなか崩れません。
また、素早く身体を寄せるダブルチームで大きい選手を抑え、一時は16点差を付けました。
3回くらい連続でポイント取ると会場は超盛り上がります。
その後の相手の攻撃時にはものすごく大きな観衆のNoiseがあり、音響設備がお腹に響く超低音(ベース音)を流して相手をあおりました。
これがほんとに面白い。相手がたまらずタイムアウトを取ると全員でスタンディングオベーション!!10000人の観衆の99.9%がシアトルファンなので、凄かったです。

フェニックスも負けていません。シューターであるDianna等の活躍(信じられないほど遠くからの3ポイント等)で残り1分半で2点差まで追い上げてきました。

しかし、下の写真でシュートを放っているJewellのショットクロックオーバーぎりぎりのシュートにより4点差に広げました。
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この時の会場は悲鳴に近い声が飛び交いこれまた興奮のるつぼでした。

その後も身体が比較的小さいシアトルの選手が、相手よりほんの少し早くボールの位置に身体を寄せることでルーズボールファウルを獲得して時間を消費し、91対87で勝利しました。
ボール行き先に対する読みと瞬間的な移動ができれば、対格差をカバーをできるという良い見本で、日本の選手も参考にできると思いました。

次回はGame1より更に興奮したGame2の備忘録を載せます。

そうそう、ひとつ、忘れていました。
審判の判定に不満があったフェニックスのDiannaは試合終了直後にコートに唾を吐いていました。
超下品ですよね。態度も太々しくこんな人のどこがいいのだろうと思っちゃうのですが、ちゃんと結婚しています。相手は超美形なオーストラリア人の女性ですけど。

既に朝の気温が15度以下になっている涼しいシアトルで"超熱いPlayoff Semi-Final"を観てきました。
(Semi-Finalはセマイ・ファイナルと発音すると、ちょっとアメリカっぽいです。)
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一年前、シアトルには日本人の渡嘉敷選手が所属していましたが、その時に私が予測した通り、渡嘉敷選手はチームを離れ、よりフィジカルの強い選手が加入しました。
上の写真の24番の選手の向こう側で顔が見えている黄色いユニフォームの選手(Natasha Howard)です。
また、ジャンパーの30番、Breanna Stewartは彼女が大学2年生の時から私が注目していたのですが、とうとうMVPを取っちまいました。
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前述のNatashaもMost Improved Playerとして表彰されており、シアトルはBig FWDの選手が今年は大活躍しました。ちょっと男の子みたいですけどね。
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世界のポイントガードして有名なSue Birdも37歳ながらまだまだ現役バリバリで、フェアプレーショーを獲得、今回のプレイオフでも完璧な動きでした。
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表彰は試合前の練習中に行われました。
日本では厳粛な感じで行われることが多いのですが、米国はふざけているのか?と思うほど明るいです。

シアトルの対戦相手はフェニックス。Brittney Grinerという206cmの怪物(一番上の写真の紫のユニフォームの42番)がいるチームです。
ジャンプボールの時はボールをリングより10㎝~20cm高いところでタップしていて迫力満点です。
フェニックスにはもう一人のスーパースターであるDiana Taurasiがいます。
彼女は米国、ヨーロッパの両方でMVPを取っちゃうほどの凄いシューターで、NBA3(リングから8m以上離れたような場所からのロングシュート)を軽々決めちゃいます。彼女は36歳ですが、まだまだ衰えを知りません。
写真はハーフタイム時、テクニカルファウルを取られたことを抗議するDaiana。
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米国の女子バスケットをご存じない方には全く面白くない写真だらけですが、私の備忘録ですので、、。

試合の内容については次回。
超盛り上がった試合でした。こんな時に写真を撮り続けるのは無粋ですので、あんまり写真はありませんが、東京五輪の為の自分の予備知識として彼女達の活躍を留めておこうと思います。

男子バスケ Sparsのジノビリが引退発表しちゃいましたね。
私は米国でSparsの試合を観たことがありますが、彼は怪我で出場していませんでした。(残念だった)
でも彼がNBAで大活躍する寸前の1999年夏にブラジルで彼のプレーを観て度肝を抜かれたことを覚えています。アルゼンチンにもこんな選手がいるんだと、、。
その時からのファンなので、ちょっと寂しいです。

本日はJazz AlleyでKeiko MatsuiのLiveを現地の友人たちと観てきました。

下の写真は開演前の様子。いつものバルコニー席からニコン1で撮ったもの。
ワインを飲んだり豪華なディナーを食べたりと楽しみ方はそれぞれです。
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夏休みなので、子供も若干います。
席料が3000円ちょっとと安めなのがありがたい。

さあ、始まりました。
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編成はギターを含めたカルテット。ドラムはキューバ人、ベースはテキサスの人で、ギターはブラジル人でした。(ピアニストはもちろん東京生まれの日本人)
最新のアルバムはアコースティックを意識しているとのことで、電気楽器はありません。
私はキーボードよりピアノの方が好きなので良かったです。

Keikoさんは南カルフォルニアに住んでいて、そこでの生活をモチーフにした曲が何曲か披露されました。
それからオリンピックに向けた曲など日本人にも判り易いゆっくりとした英語で曲紹介をされていました。

Keikoさんはどちらかというとフュージョンっぽかった(Smooth Jazz)のであまり聴いたことがありませんでしたが、リズムセクションがしっかりしていたこともあって聴き応え充分。
ピアノのアドリブの時にイパネマの娘やガーシュインの曲の一部が出てきたりして楽しかったし、何度も出てくるシンコペーションがお洒落でした。
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ギターやドラムスのテクニックも多彩で全く飽きることがありませんでした。

ライブの終盤には各プレイヤーのソロがたくさん盛り込まれ、会場は興奮のるつぼ。
特にロックのミュージシャンを目指していたというドラムスの超激しいソロに魅了されていました。

私はベーシストの抑え気味の演奏も素敵だと思いました。

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ライブは1時間半弱で終了。
調べてみるとKeikoさんは57歳。近くでお話ししましたが、30歳代といっても良いほど若々しくお綺麗な方でした。
ネット上に写真も出回っていますが、実物の方が何倍も良かったです。
もちろん演奏もCDより良かったですよ。

今はレコーディングに専念しているので日本へは行けないけど落ち着いたら東京でライブもやってくれるそうです。
その時にまた行こうと思います。

今年の川澄選手にとって辛いのが、下の写真でシュートするため飛び込んでいるこの選手の存在。
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Jasmyne Spencerという川澄選手より小柄なFW。
米国代表等に選ばれたことはありませんが、右サイドを得意とし、川澄選手のプレイスタイルと完璧にかぶっています。

練習中の彼女は素人の私が判るほど足技に長けていて凄かったです。
黒人特有のバネもあり、フィジカルも強い。
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川澄選手は試合中、ずっと走りまくることができるのですが、Spencerはそれに加えていざという時の短い距離のスピードが凄いのです。

他にも私が大好きなカナダ代表のLeonちゃん(写真をご覧になればわかるように強靭な肉体から放たれるミドルシュートは超強烈)や川澄さんのマブダチであるBevもFWDの選手として登録されており、彼女たちとの争いは大変です。
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それからもう一人FWDの選手がいるのです。
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イングランド代表のJodie Taylor!!
身長が168cmで横もあるのでディフェンスからのロングボールの処理や楔としての役割も難なくこなし、しかもよく走ります。

前のチームであるポートランド時代は先日の日米戦でハットトリックを達成したAlex Morgan(下の写真の右)
と強力FWDコンビで得点を量産しました。
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先日の試合でもあわやハットトリック?というほど得点に絡みまくっていました。
下の写真はラピーノからの決定的なチャンスを外した瞬間ですけどね。
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大変残念ですが、川澄選手の居場所はReignには無くなってきている感じです。
彼女はバスケの渡嘉敷選手と同様、チームを支えてきたのですけどね。まあ時代の流れとコーチの考え方によるのでしょう。

昨日は3年ぶりくらいに米国女子サッカー(Seattle Reign vs Houston Dash)を観てきました。
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山火事の影響で米国では珍しくマスクをしている人もいる状況下での過酷な試合。
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気温はそれほど高くなかったのですが、15分毎のWater Breakを適用しての選手の体調チェック及び酸素ボンベの追加などそれなりの配慮はしていました。

最初の写真は米国で最も人気のあるRapinoe(ラピーノと発音します)の華麗なヒールパス。彼女のポジションは左サイドのトップ下と言えばよいのでしょうか?
楔になって味方ディフェンスからのボールを受けたり、ゴールに向かって走り込んでチャンスを作ったりと多彩な動き。
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白髪が印象的でお腹の筋肉も凄くて男性並みの身体です。
ですから下の写真のようにペナルティエリアから20m以上離れた場所から、無回転のフリーキックであわやゴールかというシーンもありました。
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ゴール前のドリブルの切れも凄い
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ですからディフェンスは反則しなくちゃ止められない。
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決定的なアシストを何本も行っただけでなく、献身的かつド迫力な守備で相手の攻撃の芽を摘むこともしばしば。
ほんとに凄いですよ。

今回もニコン1で撮影しましたが照明が暗くてあまりシャープなものが得られませんでした。開放の絞り値が3.8~5.6なので仕方がないですね。

川澄選手は控えで、後半25分から出場。
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めちゃめちゃ走っていましたがRapinoeとの交替でチャンスメーカーが居なくなった為か、パスがあまり回って来ませんでした。
川澄選手はOpen Spaceに動いてからボールを要求することが多かったのですが、それだとボールを受けた瞬間にディフェンスに寄られてしまいます。彼女はその際ダイレクトパスでディフェンスをかわすことで素晴らしいアシスト等を生み出すのですが、彼女にパスを出す側にとって、Open Spaceに既にいる人よりもディフェンスを振り切ろうとしてこれからOpen Spaceに向かう人の方にパスを出したくなるんですよね。(私は長年バスケでポイントガードやっていましたので、、。)
そんなこともあってチャンスを作ることもほとんどできませんでした。
ちょっと残念。凄く頑張っているのに、、。

他にも川澄選手にとって厳しい状況があります。それは次回に。

それから宇津木選手は現在怪我をしているようですね。観たかったのに残念です。

今週のシアトルは山火事の影響で思いっきり霞んでいます。
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これが昨年だったら大変でした。(日食時のコロナが見え難くなっていた)。

この煙は健康に明らかに影響するということで、今週の前半は市民に外出を控えるよう通達がありましたが、、。

こんな危険な状態でもサッカーは行われました。
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上の写真はサッカー試合開始数時間前にツイッターにアップされたもの。
選手の健康を考えると中止にした方が良いという意見が多数出ていましたが、NWSL(
米国女子サッカーリーグ)からの指示はなく、何もしない観客でさえものどが痛くなるような悪条件下で試合が行われました。

結果は次回お伝えしますね。

一年ぶりにシアトル出張に行きます。

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前回は出張のついでに日食を見ることができて幸せでした。
今回は私が大好きなカナダ人ストライカーであるレオンちゃんが加入した女子サッカーから始まります(仕事もしますよ!)
今日は15時頃まで働いた後、成田エクスプレスでやってきて、先程シャワーを浴びたところ!
天気も良いし気持ちいい‼


今晩は雲がかかっていましたが、気流の状態が良かったので月や木星を400倍以上で眺めることができました。
強風の為、木星の細かいところはあまり捉えられませんでしたが、EQ(赤道帯)あたりの模様の変化が興味深かったです。

月は私のお気に入りのStöflerとFaradayが合体しているところが面白かった。
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写真はニコン1コリメートのお手軽撮影ですが、結構細かいところまで写っていますよね。
460倍ではこの写真で表現できていない小さなクレータがたくさん見えて圧巻。
気流が良いとほんとに楽しいです。

21P/Giacobini-Zinner彗星が明るくなってきましたね。
肉眼で3.5等星までしか見えない自宅でも45cmドブで容易に尾が確認できました。

写真は200mmF2.8 3秒固定撮影一発撮りです。
色が綺麗ですね。望遠鏡ではこの色はわかりませんでした。強風の為あまり集中できなかったという言い訳もできますが。
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また、M31を同じレンズ、同じ露出で写したものもUpします。
M31の方が断然明るいですね。
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今回は直接的な知覚機能の話ではなく、知覚機能を充分に活かすことに関するものです。

一つ目は"Relax"
例え単眼視の場合でもリラックスするために両眼をあけておくのは重要です。
それから観察用の椅子も必要(to achieve proper relaxation)
身体を曲げたり、疲れていたりすると集中できないので楽な姿勢で取り組みたいですね。

もう一つは"Patience"(忍耐)
特に欧米では天体観察にPatienceがとても重要であるとよく言われています。
言い換えると素晴らしいものを観る為にはPatienceがつきものだと。
流星観測、彗星の発見等には長時間に及ぶ待ち時間と努力が必要ですよね。
それからベテランの中には気流の状態が良くなるまでずっと観察し続ける人も多くいます。
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1mドブでおなじみアメリカ・シアトルのChris Fuldは、2013年のOSPでARP330を全て確認するのに6時間もアイピースを覗き続けたと言っていました。その前の年にアインシュタインクロスを観た時は3時間以上頑張ったそうです。
写真をご覧になればわかるように長時間見続けるには脚立の位置を何度も修正せねばならず、結構大変なんですけどね。

スケッチの達人Haward BanichもM33やM101のスケッチに何時間もかけていました。
執念と言っても良いほどの集中力。すごいですね。

Chrisや62cmドブのRon Tamも望遠鏡を私に覗かせる時は「倍率変えたりフィルタを変更したりしてじっくり観ろ!」と30分以上貸してくれることが殆どでした。列ができていても、、。

これまでに紹介したように眼の制御はなかなか難しいので、眼と気流の両方の状態を同時に成立させるのには結構時間がかかることもありますよね。

今回は私が最も注目しているMicro Saccadeです。

凝視するというのはヒトにとって特別な状態(concentration on a specific object is very unnatural for the eye)ですので長く続けることができず、すぐに見ているものの周りから見えなくなってしまいます。
その状態を示した例がTroxler's Fadingというものです。Wikipediaで検索し、小さな十字線を見続ければ周りのピンクの玉が消えるのを確認できると思います。(面白いですよ)

Micro Saccadeはこれ(イメージのStabilization)を回避するような眼の小さな動き(30-70Hz)のことを指し、ヒトのみならず猫等もこの機能を持っています。
また、空間上に浮かんでいる眼球の方向を一定に保ったり、網膜像を鮮明に保つことも担っているようです。
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この小さな眼の動き、日常生活ではそれほど問題となりませんが、木星の白斑など1秒角くらいの小さなものを観る時には凝視が続かなかったり模様が揺れて見えたりするといった影響を及ぼすようです。

惑星観察のベテランがどのような方法で観ているのか存じませんが、私は意識的にかつ頻繁に目線を僅かにずらして、その瞬間瞬間の模様を把握するようにしています。
でもなかなか眼の動きを制御できず日々悩んでおります。

今回はサッケード(Saccades)です。難しい言葉ですけど良い日本語訳が見つかりませんでした。

Saccadesとは簡単に説明すると高速な視線の移動(900°/秒)です。
眼の解像度は視線の中心から少しでも外れると急激に落ちますから眼は常にしっかり見たいところへジャンプします。
そのジャンプの間(時間にしてマイクロセカンド)は視神経は機能しません。
これにより視線の移動時の画像のブレといった無駄な情報を排除できます。
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アイピースを覗いている時にそらし目によって見えていた天体が急に見えなくなることがあります。
その理由の一つとして、視線移動による一瞬の視神経の機能停止とそらし目の有効範囲の変更があるようです。

また、モノを見つめている状態(Fixation)では、眼に入って来る情報に変化がない場合(Stabilization)、見えていたものが消えて行ってしまいます。
ヒトも動物と同じですから獲物や外敵が存在するという情報が無ければ休もうとするのですよね。
ですから木星の詳細を把握しようと一生懸命見れば見るほど模様が見えなくなるんですよね。

認知心理学用語に知覚的盲目(Perceptual Blindness)というものがあります。
ヒトは何を見ようとしているのかよく判っていれば視覚による把握は容易ですが、あまり馴染みの無いものを見ようとするとなかなか把握し難いという傾向があります。
 
視覚というのは電気的刺激を受けた光子の集合体だけではありません。
複雑な神経系のことはまだよく判っていませんが、画像はその人が認識できるものとして解釈されなければなりません。 
 
例えば銀河の観察においてスパイラルアームやその一部が輝いているのを、眼が刺激として捕らえたとしても、脳が銀河は単なる淡い楕円形のものでアーム等は興味深くないと判断して無視することがあります。
加えてあるものを集中してみようとするとその周囲のものは無視される傾向があります。
船を知らない人は例え視界良好の海上で、かつ近くにあったとしても船をなかなか見つけることができないそうです。これを概念的盲目(conceptual blindness)といいます。ですから船が一般的でなかった頃はそれを島や馬に置き換えて認識したとのこと。
面白いですね。
 
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ここからは私見です。
小さな惑星状星雲を誰かに見せた時、なかなか認識してもらえなかったことはありませんか?知っている人にとっては倍率を上げて恒星とは全く異なるように見えたとしても、知識の無い人にはわからない。
また、大接近中の火星を100倍くらいで見せて、模様がうっすら見えるでしょ!と言ってもなかなか判ってもらえない。模様があることを写真等を使って説明しても駄目。
米粒のような小さなものの中の模様を注視した経験が無い人にとっては、どうやって把握すれば良いのか判らないのですよね。
Perceptual BlindnessとかConceptual Blindnessってこういったことを言っているようです。

最近はカメラの高感度化や画像処理用ソフトウェアの使い勝手の向上等により、誰でも気軽に天体写真が撮れるようになって来ました。
また、PCやスマホのバッテリーも強化され、星を観るエリアでは望遠鏡を覗く人よりカメラやPCのモニターを見る人の方が多くなっていることもあります。
モニターの方が見やすいし、 (私もブログをやっているので)インスタ映え等による自己満足や自己承認欲求を否定するつもりはありませんが、もう少し自分の眼で天体を観察してみませんか?という思いを込めて、天体観察に影響する知覚機能についてここで纏めてみたいと思います。
本稿はこれまでに私が国内外で学んだ知識をベースにしますが、英語の論文等の間違った解釈等があるかも知れませんので、お気づきの点がございましたらご指摘頂けると幸いです。
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1回目はヒトの眼の構造の理解とそらし眼、暗順応についてです。
目新しい点はありませんが、、。
 
①眼の構造
・ヒトの眼には明るい光の下で色を認識する錐体細胞と暗い光(動き)に敏感な桿体細胞がある
・錐体細胞は目の中心部にあるFovea(中心窩)という小さなエリアにあり、桿体細胞はその他の部位(周辺)にある
・眼の中心(中心窩)ではひとつの網膜神経節細胞が510くらいの錐体細胞と結合している。
・中心から眼の周辺に向かってひとつの網膜神経節細胞が結合する桿体細胞は増加し、眼の周辺で1000以上もの桿体細胞と結合する
・これらのことから解像度は中心窩に分布する錐体細胞の方が高い
・逆に眼の中心部以外はひとつの網膜節細胞あたりの光子が多くなり、暗いものを認知しやすい
・解像度は視軸から0.6度外れたところから急激に落ち始め、10度ずれると解像度は1/4になる。
 
②そらし眼
・そらし眼の効果は34等級(15:140:1)
・視野の中の天体は目の中心より鼻の方向に置くのが良い(盲点を裂けるため。しかし私は鼻の反対に置いた方が良く見えるので盲点のことを意識しながら見ています)
・そらし眼に対応する桿体細胞は物体の動きにも敏感なので、Scope Rocking(視野内ので天体を動かす)というテクも有効
 
③暗順応
・明るいものを見た時に分解されたロドプシンが再合成されるのに30分ほどかかる。これが暗順応に要する時間である
・ロドプシンは620nm(赤い光)より長い波長に対して感度がない。したがって赤いライトを用いるのは暗順応継続に有効である
・赤いLEDと白色ライトに赤いフィルタを被せたものとではLEDの方が暗順応継続に有利である。
・光が少なくなってくると錐体→桿体への切り替えが行われるが、最初に見えなくなるのは赤色であり、最後に消える色が青緑である
・惑星状星雲等が青緑色に見えたという報告を目にするが、上記の眼の感度による影響が大きい

写真はアラスカで観たオーロラです。
眼が暗順応すると色が白にしか見えなかったのですが、暗順応していない時は写真のような鮮やかなエメラルドグリーンに見えました。
白いオーロラって雲みたいでつまんないんですよね。
 
なお、10年以上前に私のHomepage(現在放置中)で天体観察テクニックというものを紹介しました
よかったら読んでください。

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