今は春の銀河観察の季節。これから金星がどんどん明るく大きくなるし、明け方の惑星と天の川の競演も楽しい。そして肉眼彗星にも期待大ですよね。
ですから「是非とも遠征したい」とお考えの方も多いと思います。

厚労省のホームページには3つの密を避けましょうと書いてあり、外出を控えるのは風邪などの症状のある人のみと読み取れます。
「星の観察は人込みの中や密閉空間ではやらないし、望遠鏡の設置も他人と距離をあけるので、この趣味やっといてほんとに良かった!!」なんてのたまう人もいらっしゃるようですが、判断基準は3密で良いですか?

話が変わりますが、現在米国は完全にパニックに陥っています。
先ほどの会見でのトランプ大統領のメッセージはこれ↓
White House projects 100K to 240K coronavirus deaths as Trump tells US to prepare for ‘very painful two weeks’
米国では10万人から24万人の死亡者が予測され、今後2週間がとても"過酷"であるとのこと。(いや2週間では済まないとも言われています)
この予測は国内外のデータを基に様々な解析モデルを用いたもので、確度は高いそうです。

Task Force Teamメンバーの中心の一人であるDr.Birxによると、下の写真のように放置すると100万人~220万人の死者が急速に出てくるところ(彼女の左側に示した濃い青色の山)、何とか対処して薄い水色の山のようになだらかにして死者を10万人~24万人に抑えるというのがGOAL(目標)のようです。

Brix

彼女はこう言っています。
“There’s no magic bullet, there’s no magic vaccine or therapy. It’s just behaviors”
魔法の弾丸、ワクチン、治療法もない、ただ行動あるのみ。

行動とは政府による人工呼吸器や医療用品等の調達と一般人の行動制限のことです。
病院やベッド、救急車も足りないようです。(米国では全感染者の面倒をみるだけのキャパがない)

私の米国やヨーロッパの友人が口を揃えて言っています。日本は特別と思わない方が良い!現時点(感染者が2000名程度)でも我が国は病院やベッドが潤沢ではないので、ウィルスに感染して治療が必要な場合でも放置されるかたらいまわしにあう可能性が充分にあります。
自分が感染したら2週間以上隔離され、家族、職場にも大きな迷惑をかけることになります。しかも命の危険さえある。


もうわかりましたよね。遠征するか否かの判断基準は3密ではなく、自宅に留まるよりどれだけ感染リスクが高まるかです。
スーパーで買い物をする方がリスクが高いので、遠征はOKと考えるのは間違いです。自宅に留まることとの比較ですよ。世界中の共通認識は、「出歩けば感染リスクが高まる」ですので。

感染したらとてつもなく大変なことになるということを常に考えて行動しましょうね。