Nostalgia(ノスタルジー)とは過ぎ去った時を懐かしく思う気持ちのことですね。
これってやや後ろ向きな感情だと思われるかも知れませんが、人生の意味を見つけたり、孤独に立ち向かったりするのにも役立つとか言われています。
確かに私も過去に自分が記したホームページやブログを読み返してはニヤニヤして喜んでいます。

そこで過去の自分の書き込みをこのブログに引用し、ノスタルジーに浸りたいと思います。(単にまたニヤニヤしたいだけなのですが)

Nostalgiaの第1回はアメリカ人Chris Fuld氏の100cmドブソニアンです。
仕事での米国滞在が決まった時、有名なStar Partyに参加し、でっかい望遠鏡を覗かせてもらいたいと思いましたが、2011年のOregon Star Partyでそれが実現しました。
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その望遠鏡のオーナーは何と私の仕事仲間。彼のデスクまで私のところから僅か30秒なのでした。
仕事中は星の話をしなかったので現地で偶然会うまで知りませんでした。
2011年以降も肉眼で7等星が楽勝の米国オレゴン州で100cmドブソニアンを覗かせてもらいましたのでその時のレポートを引用しますね。
空の良いところで大口径を覗くとこんな感じ!というのが少しはお分かりになると思います。
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☆M51  
第一印象は腕が細い!!ということです。その腕にもそして腕と腕の間も様々な濃淡があり、雲状のところや 恒星、暗黒帯等色々な構があって、見飽きません。Chrisの指示に従いUHCやO-Ⅲフィルターを通して観ると、 表情ががらりと変わるとともに見える構造が異なって面白かったです。これまで銀河にフィルターは効果がない という通説を信じていましたが、あっさり崩れました。

☆ARP330
私の好きなARP331と勘違いして接眼部を覗いた為、最初は何が見えているのかわかりませんでしたが、 じっくり観ると15~18等級の銀河が明るい恒星の近くにインテグラルの鏡像状に並んでいるのが見えました。 この配列は興味深かったです。

☆M76
これは凄い!!Little Dumbbellはどこにあるのだろうと思ってしまうほど様々な濃淡のガスが広がり、 今まで観たことがない光景でした。
 
☆NGC891
じっくり観ると暗黒帯の中にも複雑な構造が存在していることがわかります。また、近くのAGC347に筒を 向けるとたくさんの銀河が目に飛び込んできて、とても賑やかでした。

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☆M33
さて、クライマックスです。
見せてもらったのはM33。これまで何度か観せられていたので、あまり期待せずに覗いたところ、あまりの衝撃の為ラダーから落ちそうになりました。
UHCフィルタ越しではHII領域がいくつあるのか数えられないほど。
NGC604は詳細構造がよくわかり、ノーフィルターにすると中心部が眩しい!
目を凝らす(そらし眼ではない)と中心部の腕の複雑な流れがたくさんの星やHII領域等と同時にわかり絶景です。
「12時の方向に何かあるだろう。それは超新星残骸だ。」というクリスの説明の方向に目をやると、確かにそれらしいものが、、。
視野内はこれまで私が見かけたどんな写真よりも詳細に構造が見えていました。写真は目に比べてラチチュードが狭いので仕方がないのでしょう。
後からPCでスバル望遠鏡が2009年に撮影したという画像と比べましたが、クリスの望遠鏡の方が何倍も凄かったです。一般に発表されている写真はスバル望遠鏡の原版より解像度が落とされているでしょうからスバルを超えたとは言えませんが、、。
シアトルに戻ってからアイピースのことをクリスに尋ねたらイーソス21mmを使っていたとのこと。最近新調していたようです。
優秀な鏡、光軸の追い込みと適切な射出瞳が超大型天文台の画像に匹敵するような像を見せてくれたのだと思います。

本ブログの右側に示しているアーカイブで当時の様子が見られます。
2014年9月頃と2015年8月頃の記事をご覧ください。