コーチ:え~今日は〇独のグルメ(天文編)がリリースされたのでをみんなで鑑賞しましょう。

少年B:なに?それ?

コーチ:〇独のグルメは天体鑑賞のお手本となるドラマです。メモを取りながらしっかり見てください。

少年・少女:はーい

 Boul

ナレーター:時間や社会に囚われず、幸福に天体への欲求を満たす時、つかの間、彼は自分勝手になり自由になる。

誰にも邪魔されず、気を使わず天体を眺めるという孤高の行為。

この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の癒しと言えるのである

 

少年S:天体への欲求を満たす時に自分勝手になり自由になるってなんとなくわかる気がする

少女CSく~ん💛かっこいい

少年B:最高の癒しだってさ。いやしっていやらしに近いよね

少女ABくん、台無しになるようなこと言わないで

少年A:いやし、いやらし、だいなし、、。じゃあぼくはそうがんし

少年C:ちゅうしゃきんし

少女B:いとおかし

少年B:いち、にい、さん、し~

少女M:コンサート・バイ・ザ・シー

少年S:おっ、エロール・ガーナーだねっ!!「いやらし」だけに、、。

少年B:じゃ~い~け~ん~どっこい~し~

少女A:なにそれ?

少年B:北九州弁のじゃんけん。

少女C:じゃあ、私は「待って!!私たち、他人ではあるまいし~」

コーチ:ドラマに注視!!

少女A:コーチまで、、。

 

四郎:ふうー。やっと仕事が終わった。今日も大変だった。それにしても腹が減ったじゃなくて天体に飢えてきた、、。(ポッ、ポッポッ)

四郎:急いで適当な店を探さなくては、、。

 

少年B:この人知ってる、いのがしらさんだよね。

コーチ:違います。彼は”いいのかしら四郎”というのです

少年A:変な名前!!

 

四郎:おっと、この通りはいろんな望遠鏡があるなあ。屈折や反射、シュミットカメラも、、。

四郎:この古めかしい自動導入付きの40cm反射望遠鏡が気に入った。この店にしよう。

店の人:いらっしゃい。好きなところにかけてね。私はPhysical Distanceを保つために離れて対応します。

四郎:はい

店の人:飲み物は何にします?麦ジュースもありますよ~

四郎:私は飲めないので、酸素をボトルで、、。

店の人:通だね。先日来たオ・メイラさんも同じこと言ってた。酸素は眼を活かすのに重要だ。

 

店の人:(料理を作りながら)1日が終わり人々が家路へと急ぐ頃、俺の1日は始まる。

メニューはこれだけ。あとは勝手に注文してくれりゃあ、できるもんなら見せるよってのが俺の営業方針さ。

営業時間は夜12時から朝7時頃まで。人は「深〇食堂」って言ってるよ。

客が来るかって? それが結構来るんだよ。

 

少年C:すっげえ、この店、深〇食堂だ!!「タコさんウインナー」を好んで食べているというやくざの剣崎竜も来るかな?

少女A:来るはずないでしょ。いいのかしら四郎と同じキャスティングなんだから、、。

 

〇倉真理:はーい、みんな、元気~?孤〇のグルメや〇夜食堂の話が分からない人はネットで調べてみてね。できればそのドラマを見てからこの話を読むといいのだけど、、。それじゃあ続きを見るっきゃないわよっ。

 

四郎:この店のメニュー、面白いなあ。シェフの気まぐれ海鮮丼、、。定番まかない飯、、。季節のお好み定食、、。

四郎:すみません、定番まかない飯って何ですか

店の人:うちの常連客を癒すために見せる定番の天体のことだよ。うまいよー。

四郎:シェフの気まぐれ海鮮丼は?

店の人:海に関する星座の天体を盛ったものさ。

四郎:なるほど。どれもいい感じだな。迷うなあー。ここはやっぱり季節を優先するか。夏の好シーイングを活かした料理だ。

四郎:じゃあ、季節のお好み定食お願いします

店の人:メインディッシュとして星雲、星団、銀河から一つ選んでくれる?定番の天体は定食についているので

四郎:銀河で。それからシェフの気まぐれ海鮮丼も、、。

店の人:あいよ、おにいさん、夏に銀河とは通だね。しかもよく食べるねえー

 

四郎:早く来ないかな。俺の腹もペコちゃんだし。おっと、あっちのOL3人組はTOAで天の川の中を見てるぞ。うまそうだな。あれにすれば良かったかな?いやいや、初志貫徹だ

店の人:はい、おまち~。海鮮丼ね。今日はイルカ座とやぎ座の天体。自動導入したからNGC6905、イルカ座γ、M30の順に楽しんで

四郎:おっ、来た来た。でもやぎ座は海に関する星座か?確かに下半身が魚だけどナイル川に飛び込んだという説だったと思うが、、。だったら海鮮じゃなくて川魚じゃないか?

店の人:おにいさん、ぶつぶつ言ってないでさっさと観ちゃいな。

四郎:そうだった。俺は今、天体に向き合うべきだ。ごちゃごちゃ言っているとしっかり味わえなくなる。

四郎:(手を合わせて)いただきます。

四郎:このNGC6905 Blue Flash Nebula、いいなあ。綺麗な色だし、、。まさに星の大海原漂流中に見つけた美しい島のようだ。でもちょっと味が薄いかな?

店の人:おにいさん、味が薄かったらフィルターホイール回して!UHCとかO-IIIとかもあるよ。四万十川の青のりもあるけど、これは焼きそば用だね。

四郎:やっぱりここはUHCかな? おお、まるで別物だ。 味がしっかりしてきた。奥深さも感じられる。 見つけた島が一気に近づいたなあ。

 

少年BUHC? じゃあ、ぼくはウルトラC

少女C:わたしの名前はC

少年C:ぼくもC

少年A:収入印紙

少女B:戦闘開始

少女M:立川談志

コーチ:はいはい、そこまで

 

四郎:O-IIIにするとどうなる? これも悪くない。見つけた島の形が変わった感じだ。調味料一つでこんなに味わいが変わるなんて知らなかった。

四郎:さて、次はイルカ座γを食するか、、。キラキラしていて印象的だな。それにしても綺麗な二重星だ。いかにも二重星っていう二重星だ。 utoさんが推薦していたDouble of Double Doubleもいいアクセントになっているぞ。

四郎:海鮮丼にして正解だった。天の川は海じゃないけど、この際そういったことは関係ない。

店の人:おにいさん、M30はどうかな?

四郎:あっ、これから味わってみます。

四郎:うまいっ、実にいい。これは格別だ。南北に伸びるスターチェーンがたまらない。倍率が結構高いので迫ってくるような迫力もある。

四郎:大将、美味しいです。

店の人:そりゃあ良かった。M30を出す店はあんまり多くないのでしっかり味わってくんな。

四郎:はい、そうします。

 

店の人:季節の銀河定食もできあがったよ。冷めない(視野から逃げ出さない)うちに食べてね。

四郎:これが夏の銀河定食かあ。まずはメインの銀河からだな。夏には珍しい銀河、、。どんな味なんだろう?

四郎:なんだこれは?? こんなの初めてだ。味は薄いけどよく噛むと複雑な様子がわかってくる。 しかもシーイングが良いので細かいところがすごく見える。

店の人:これはね、NGC6745ということ座の銀河だよ。三つの銀河がぶつかって複雑さを醸し出しているのさ。3軒先のutoさんちの名物料理で、テレビ愛知の「大人の秘密基地」という番組でもutoさんが紹介していたよ。

四郎:こと座といえば子供たちに人気があるよな。リング星雲やダブルダブル、そして素晴らしい輝きのベガ、、。わかりやすくて見ごたえがある。

四郎:でもこのNGC6745は大人の味だ。地味だけど奥深いエド・シグペンのドラムのようだ。いやポール・モチアンの方かな?

店の人:定食についている他の3品も食べてみてね。

四郎:おお、超定番のアルビレオじゃないか?まさかこんなド・ストライクのものを出してくるなんて。よほど自信があるのだろう。

四郎:しかしため息が出るほど美しいな。夏の好シーイングによって揺らぎのないまっすぐな光だ!!銀河鑑賞の為にそらし眼使って疲れたので、明るい星はありがたい。

四郎:次は小鉢(ファインダー)に入ったIC4665散開星団か。小鉢の使い方がうまいな。凄い広がりを感じるー。ほんとにいいじゃないか、こういうのでいいんだよ こういうので

四郎:3つ目はM24 Star Cloudだ。うああ、なんだ、この景色、、。視野中星だらけで圧倒されるな。よく観ると散開星団が含まれているし、調味料のUHCを使うと小さな惑星状星雲が浮き出てくる。まるで小さな幕の内弁当かお子様ランチだ。美味しいものが食べきれないほどたくさんあって楽しい。

店の人:気に入ったようだね。

四郎:はい、とても、、。

客で来ているゲイバーのママ:おにいさん、たのしそうだね。酸素のボトルおごるわよ

四郎:どうもすみません。ありがとうございます。

 

四郎:俺は今、キラキラした真夏の天の川の中を旅している。ここでは意識しなくても散開星団、2重星、惑星状星雲などが圧倒的存在感で俺の眼に飛び込んでくる、、。それをフィルターという調味料や異なる倍率を駆使し俺の(仕事で)干上がった脳に焼き付けるー。無数の天体たちと俺との真剣勝負だ。俺がバテるのが先かそれとも朝が来て彼らが消えるのが先か??

 

四郎:あれ?気になるメニューがあるぞ、、。今日の蘊蓄~\0?? マクドナルドのスマイル的な位置づけか?

四郎:すみません、この今日の蘊蓄頂けますか?

 

少年B:やったー蘊蓄だ!!

 

店の人:あいよ。じゃあ、この望遠鏡を覗いてみて

四郎:これですか?ああっ、星がどんどん視野内を横切っていく~

店の人:止まっている星があるだろ

四郎:あります。ひとつだけ

店の人:これは静止衛星だよ

四郎:へえ~そうなんだ。いやあ、勉強になります。

店の人:でね、この静止衛星を観察した財津和夫が青春の影という歌を作ったのは有名な話だよね。

四郎:青春??

店の人:せいし ゅんの影、、、なんちゃって。面白いだろ

四郎:は、は、は、そうですねえ。

四郎:駄洒落か?参ったなあ。まあ仕方ないか?今日は子供たちによるボケがあまり無かったし。ここはBくんの十八番(おはこ)で行くか

四郎:ほんとかよ、おれが生まれる前の話だし

店の人:お兄さんは生まれてるよ

四郎:ああ、そうでした。失礼しました。

四郎:やっぱり発言するんじゃなかったなあ。

四郎:馳走様でした。

店の人:おそまつさま

四郎:それにしてもいい店だったなあ。また食べに行こう。

 

四郎~、四郎~、いいのかしらっ~、四郎~、四郎~、いいのかしらっ~

 

おしまい